活動報告, 防災, 防災トランプ

子どもがいろいろな大人に見守られて成長する機会

今日は第60回おやこ向け防災トランプのはじめて教室を相模原のコノマチカフェで開催しました。参加者は大人7名、子ども5名の12名でした。

みんなで受け止める、子どもの感情

今回の防災トランプの教室で印象的だったのは、子どもが防災193で遊んでいるときに、ある子が大泣きしたことです。

通常の193は、参加者が順番に一人ずつカードをめくっていき、数字の1、9、3が場にでたらみんなで早い者勝ちでとっていくゲーム。一番遅い人が出たカードを全部もらい、最後に一番枚数の多い人が負けというゲームなのですが、私たちの防災トランプでは、一番遅い人がもらった手札から1枚とり、そこにかかれているお題についてお話ができたら手持ち札の半分を場に戻せる、という勝ちやすくなるボーナスを設けています。

順番にカードをめくり、193がでたらとる…そのゲームの最中、、、
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5歳の男の子が、数字の2がでたときに、手を出してとってしまいました。
いわゆる“おてつき”です。

このとき場には結構なカードがたまっていましたので、これが一気に男の子のものになりました。すると男の子は泣きながら「まちがえちゃった」「もうやりたくない」といい拗ねてしまいました。
結局、ゲームを離脱し、最後には「負けて悔しい」や「やりたかったのに!!」といいながら泣いていました。

ここで私が素敵だなとおもったのは、悔しい感情を全力で、いろいろな大人の前で表現できていたことです。そしてその場にいた大人も子どもも、その子のくやしいという気持ちをうけとめ、みんなで「もう一回やろうか」「次は勝てるかもしれないよ」と励ましていたこと。

この男の子がどうやったらまた楽しくゲームができるか、を全力で考え、いろんな声掛けをしてフォローしていました。

こうやって感情を表現し、受け止めてもらえるって、家以外の地域でできたら素直な子どもが育つんだろうな…と私は感懐深い思いで見守っておりました。

そして次の防災ババ抜きでは男の子は見事に気持ちを立て直して、たくさんのお話を自分から「はなしたい!」といって聞かせてくれました。
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子どもの感情を受け止め、見守り、また自由に考えたことをお話できる。

そんな地域が子どもの豊かな想像力と相談できる力を育てていくのでは…という期待もって、この教室をまた来月も頑張ろうと思う体験でした。

参加者の体験談をご紹介

さて、この回に参加していた大人もかつては子どもでした。
子どものころ、困ったこと、助けてもらったことを思い出してもらおうと、最近大人にも「ぼうさいえほんばなし」の作成をお願いしています。

今回は、げんくん(仮)が18歳のお兄さんだったことのお話しを紹介します。
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 「 あるところに、げんくんという自転車が好きな18歳のおとこのこがいました。
  げんくんは、大好きな自転車にのって、旅をし、仙台までいきました。自転車で
  まわっていると、途中で雨が降ってきてこまっていました。
   そこで、車に乗っていた知らないお兄さんが、お家で雨宿りさせてくれ、ごはんに
  お風呂、寝るところを用意して、助けてくれました。
   それからげんくんは、自分も人に優しくするようになりました。」

このお話からも、日々忘れてしまうこともあるけれど、人はいつもだれかに助けられて生きてきたんだなぁということを改めて実感するお話となりました。

 参加してくれたみなさま、どうもありがとうございました。

防災トランプのテーマソングができました!

動画は下記のタイトルをクリックすると、再生されます。

【防災トランプテーマ曲】hikari by okapiさん

(作曲 Okapiさん 動画編集 福本 塁さん)
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防災トランプのはじめて教室にきてみませんか?

毎月第2日曜日、朝10:30~12:00に相模原市の淵野辺開催しています。
次回の防災トランプのはじめて教室は…
2016年9月11日 10:30~12:00
リニューアルオープンした「konomachi-cafe」にておまちしています。

参加を希望される方は、メールにて info@futakoburakuda.orgご連絡ください。
または当サイトのお問合せフォームからご応募いただけます。
ご参加お待ちしております。
~防災トランプのはじめて教室~
「自分の体験」が誰かにとってのこれからの防災になる。
「誰かの体験」が自分にとってのこれからの防災になる。
そんな防災話の交換をトランプしながらできちゃいます!
遊び方もいろいろ考案されて増えているのでときどきプレイしてもらって
防災に意識を向けるきっかけになれば幸いです。
防災トランプに興味を持たれた方いらっしゃいましたら是非お気軽にご連絡くださいませ!!

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岡 歩美
子どもが笑って暮らせる環境は誰もが快適と感じる、住みやすい環境だと信じ、「おやこ」や「わかもの世代」を対象に活動。暮らしや仕事に役立つ情報や楽しい時間を身近な人と共有できる「コミュニケーション」の機会をつくっている。
2016-08-14 | Posted in 活動報告, 防災, 防災トランプNo Comments »