講演

鎌倉ロータリークラブ例会にて卓話を行いました。

2015年9月29日

理事の中村です。本日、代表理事の福本さんからの紹介で、鎌倉ロータリークラブ様からご依頼をいただき、例会にて「サイバーフォレストで感じる自然の移ろい」と題しての卓話を行ってきました。その内容を簡単に紹介したいと思います。

サイバーフォレストとは、普段なかなか行けない山奥の森林にカメラとマイクを設置し、インターネットを通してリアルタイム配信しつつ、それを長年にわたって全て記録し続ける、という研究プロジェクトです。現在、国内8箇所で配信と記録を行っていますが、今回の卓話では、長野県の志賀高原からインターネットを通して流れてくる“今”の音を聴いていただきました。(以下のリンクから、ぜひ聴いてみてください。どんな音が聞こえるでしょうか?)
http://mp3s.nc.u-tokyo.ac.jp/OTANOMO_CyberForest.mp3
卓話の際には、少しの鳥の鳴き声と風の音が聞こえてきました。賑やかではないものの、確かに自然が今この瞬間にも移ろいゆく様子を、音から感じ取ってもらえたかもしれません。

そして、サイバーフォレストは今だけでなく、過去にも遡れます。志賀高原の“今”の音に続けて、2013年6月6日の午前7時頃の録音を聴いていただきました。(以下のプレイヤーから再生できます。)

この頃は鳥たちの繁殖期なので、さえずりがとても賑やか。『自然の音がこんなに賑やかなものだとは思わなかった』という感想もいただけるなど、普段なかなか意識しない自然の移ろいを、音を通して感じていただけたようです。

私は普段、こういったサイバーフォレストのデータを教材化して、学校の授業などで実際に活用しています。今回の卓話では、その中から、埼玉県・秩父のサイバーフォレストデータを用いた『四季並べ替えクイズ』を少し体験していただきました。

AからHまで、全て同じ場所から撮影された8つの映像がありますが、季節の順がバラバラになっているので、風景と音を手がかりにして正しい順番に並べ替えるというものです。みなさん、要所要所でご自身の発見を言葉に出しながら映像を見てくださったので良かったです。(正解は、この投稿の一番下に書いておきますね。)

こうした教材の活用を通して私が目指すものは、地球温暖化などの50年・100年といった長い時間をかけて変化していくような環境問題について、今の小さな積み重ねが確かに影響を及ぼしていると、これからの世代を担う子どもたちに実感してもらうことです。現在、サイバーフォレストのデータは長い地点でも20~30年程度の蓄積しかありません。これでも既に他に類を見ないレベルではあるのですが、それでもまだまだ続けなければいけません。

終了後には、応援のお言葉を数多くかけていただきました。今後もきわめて地道な一歩一歩になりますが、鎌倉ロータリークラブのみなさまからいただいた激励を胸に、引き続き歩み続けたいと思います。

なお、全国8箇所のサイバーフォレストデータは、以下のサイトから自由に閲覧・利用いただけます。
http://cf4ee.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/

 


※『四季並べ替えクイズ』の答え

A→F→E→B→C→G→D→H (順番が合っていれば最初はAでなくてもOK)

 

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中村 和彦
1984年生まれ。長野県千曲市出身。千葉県流山市在住。千葉県柏市在勤。博士(環境学)・気象予報士(7116号)。本業:東京大学空間情報科学研究センター特任研究員。身のまわりの生き物の「季節」をテーマとしたコミュニケーションを通して、環境について考える場を形成する活動を行っている。
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2015-09-29 | Posted in 講演No Comments »